薬膳とは、個人の体質、症状に合わせた食事をすることで、身体を健康な状態に保とうとする考え方のことを指します。また、人の体質と季節の関わりを重視するという特徴があり、その関係に基づいた食事をすることで、寒い時期の冷え症の改善や夏バテ予防などを目指す、生活に身近で便利な知識です。
薬膳は、古い歴史のある中国医学を基として広まった知識です。中国医学では、病気ではないけれど、体調を崩している状態を「未病」と考え、治療を行います。その治療方法として、その人にその時に必要な食事を与えることで状態を改善できる、薬膳の知識が使われているのです。
「薬」とつくことから難しく思われがちですが、普段食べている食材の組み合わせでどなたでも簡単に薬膳料理を作ることができます。食材には、身体を冷やすものと温めるもの、といった性質があります。薬膳では、それらの性質と自分の体質や体調等を加味した食事をします。講座には、目的や効果がわかるレシピ集が付いているので、毎日の献立に取り入れてみましょう。